ドラムンベースやダブステップ、グリッチホップなどでたびたび使用されるリースベース・ニューロベースサウンドについて。
リースベース(Reese Bassline)とは、デトロイトテクノ創始者の一人と言われるケビン・サンダーソンが1988年にReese名義でリリースした「Just Want Another Chance」で使用したシンセベース音色のこと。
Reese – Just Want Another Chance (1988)
※低域なのでスピーカーやヘッドフォンでないと聴こえないかもしれません。
その後Renegadeが1994年にMoving Shadow Recordsからリリースした「Terrorist」でリースベースがアーメンブレイクと絡めて使用されるなど、様々使用されています。
Renegade feat. Ray Keith – Terrorist (1994)
基本的な作り方としてはノコギリ波を2つを重ねて、それぞれピッチを反対方向にデチューンし、ローパスフィルターで低域を残す(+好みでカットオフ周波数をLFOで揺らす)とそれっぽくなります。(作り方)
2パターンのリースベース、そしてニューロベース
リースベースには大きく2パターンあって、1つ目は元祖どおり低域がウーウー鳴るローパスフィルターの効いた丸っこい質感のもの。
使用例↓
Commix – Be True (2007)
Rudimental – “Feel The Love” ft. John Newman (2012)
ときおり後者っぽいノイジーなリースベースも入ってくる
2つ目はノイジー系で、ディストーションなどで歪ませてブーブービービー鳴るようなもの、さらに激しいものになると「Dirty Neurofunk Reese Bass」や「ニューロベース(Neuro Bass)」とも呼ばれ、Hoover系やワブルベース(Wobble Bass)のように派手にブワォブワォ鳴るもの。Noisia、SporといったNeurofunk系アーティストや、Koan Soundなどのダブステップ・グリッチホップなどの曲で聴くことができます。
使用例↓
DJ Trace – Mutant Revisited (1996)
この頃は比較的硬質で細め
次第に太くて派手な(huge)音色に
Noisia – Machine Gun (Spor Remix) (2010)
KOAN Sound – Eastern Thug (2012)
リースベース・ニューロベースの作り方
についても書いてみました。よければどうぞ。
リースベース・ニューロベースの作り方(Reese Bass/Neuro Bass)