Hooverサウンドの発祥は1991年と言われており、オールドスクールなRAVEサウンドのヒット曲は大体この手のサウンドが使われていました。

フーバーサウンドの代名詞的トラックは、オランダのテクノアーティストHuman Resource の Dominator(1991)

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ソフトシンセ「Sylenth 1」には、その名も「HOV Dominator」というプリセットフーバー音が入ってます。
フーバーの元々の意味である (英国 Hoover 社製の)電気掃除機のように、ブワオォーーーンと音を長めに鳴らしながらピッチが徐々に上下する点が、典型的なフーバーサウンドの特徴と言えます。

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他にも同年リリースの
Second Phase – Mentasm (1991)

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Joey Beltram と Mundo Muziqueによるユニット。ベルギーのテクノ名門レーベルR&S Recordsからのリリース。

The Prodigy – Charly(1991)

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プロディジーのデビューシングル。

2000年前後

2000年前後にはYoji BiomehanikaがヘビープレイしていたNu-NRGやハードハウスでよく使われてました。TinribやTidy Trax、Vicious Circle系。

Captain Tinrib & Steve Thomas – The Leader (1998)

※3:26あたりから
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Weirdo – Photic Zone (1998)

※1:38あたりから
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Paul Maddox – Tension (2002)

超絶バンギン。後半は終止鳴りっぱなし
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2010年前後

The Bloody Beetroots and Steve Aoki – Warp 1.9 (2009)

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2010年にはドラムンベースの名門レーベルHospitalの看板アーティストであるDanny Byrdが、90年頃のレイヴサウンドをコンセプトにしたアルバム「Rave Digger 」でHooverサウンドを使ってます。
Danny Byrd – Hot Fuzz (Feat. Tomahawk) (2010)

1:49から。ちなみに以下は「Rave Digger」のメイキング映像ですが、
Danny Byrd Rave Digger Video Log 1. Alpha Juno Keyboard – Rave Sounds

ダニーバードがローランドの1985年製シンセ「Alpha JUNO2」でレイヴサウンドメイクしてます。これがなくてはならないと、マネージャーがわざわざebayでアメリカから取り寄せたそうです。(JUNO106の後継機種のアナログポリフォニックシンセ)
3:55から、ソフトシンセのSylenth1のプリセットHoover音色「023 HOV Dominator」と聴き比べ。
5:22から、Rave Diggerの5曲目「Hot Fuzz (feat. Tomahawk)」のリフを聴く事ができます。

Nero – Doomsday (2011)

UKのEDM、エレクトロ、ダブステップ系トリオ。0:45あたりから。
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ついにポップスでも

そしてついにというか、ポップスのようなメインストリームの領域でも使用されるように。

Lady Gaga – Bad Romance (2009)

2:15あたりから。薄く鳴ってます。
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Rihanna – Birthday Cake (feat. Chris Brown) (2011)

裏で薄く鳴ってます
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Die Antwoord – I Fink U Freeky (2012)

1:08あたりから
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